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FDAの7つの誤解!

〜北米展開を目指す日本企業がよく間違えるポイント〜


FDAの7つの誤解
FDAの7つの誤解

はじめに



「FDA対応」と聞くと、多くの企業が身構えてしまいます。

「承認が必要?」「全部の成分を書けばいいの?」「莫大な費用がかかる?」——。

実は、こうした思い込みこそがアメリカ進出を遅らせ、余計なコストを生んでいる最大の要因です。


今回は、**日本企業がよくハマる「FDAの7つの誤解」**を整理し、それぞれに具体例と対策を紹介します。

FDAを正しく理解することは、参入のハードルを下げるだけでなく、ブランドの信頼性を高める第一歩になります。




誤解①:FDAへの事前承認が必要



説明:食品やサプリメントは基本的にFDAによる事前承認は不要です。FDAが直接「承認」するのは医薬品や一部のOTC(日焼け止めなど)に限られています。


:日本のサプリメーカーが「承認を取らないと出荷できない」と考えて半年遅れたケースがありましたが、実際はFacility登録とラベル整備だけで販売可能でした。


対策:自社の製品が「食品」「サプリメント」「OTC化粧品」どれに当たるかをまず明確に分類し、承認が必要かどうかを正しく判断することが重要です。




誤解②:成分をすべて書けば問題ない



説明:FDAが重視しているのは「成分の順序」です。成分は配合量の多い順に表記しなければなりません。順不同で並べたり、強調したい成分を恣意的に前に出すと違反対象になります。


:ある化粧品ブランドは、ブランド訴求のために「天然エキス」を一番最初に記載しましたが、実際の配合量はごく少量で、FDAの指摘を受け輸入差し止めとなりました。


対策:必ず「配合量順」に従って記載すること。ブランドメッセージを打ち出したい場合は、ラベル表面のキャッチコピーやマーケティング素材で補完し、成分表ではルールを守るのが基本です。




誤解③:翻訳したラベルをそのまま使えばよい



説明:日本語ラベルを直訳して英語にすれば十分だと考える企業が多いですが、FDAの定義や用語とは整合しない場合があります。


:「肌にやさしい」を直訳して”Skin friendly”と書いた化粧品が、FDA的には薬効を示唆する表現と解釈され、是正指導を受けたケースがあります。


対策:FDAに準拠した用語リストやガイドラインを用い、翻訳ではなく「規制対応用コピーライティング」をすることが必須です。




誤解④:Facility登録と商品登録が同じだと思っている



説明:FDAには「Facility登録(製造所や輸入業者の登録)」と「商品登録(医薬品・OTC製品等のリスト)」が存在します。多くの企業がこの2つを混同しています。


:食品を扱う企業が「商品登録」をしようとし、無駄に弁護士費用を支払ったケースがあります。実際にはFacility登録だけで十分でした。


対策:自社の製品がどのカテゴリに当たるかを正しく確認し、必要なのはFacilityか、もしくはOTC登録かを明確に切り分けることが重要です。




誤解⑤:FDAがすべてを承認・管理している



説明:FDAはすべてを一括承認しているわけではなく、業界別の仕組みを持っています。化粧品ならMoCRA、食品成分ならGRASのように、カテゴリごとのルールがあります。


:サプリメーカーが「FDAが許可していないからダメだ」と誤解していたが、実際にはGRAS判定済み成分で自由に使えた、というケースがありました。


対策:FDAは「禁止すべき原料」を列挙する立場であり、すべてを承認しているわけではありません。自社製品がどのガイドラインに従うべきかを確認し、その上で専門家にレビューを依頼するのが確実です。




誤解⑥:FDA登録さえすれば販売できる



説明:登録は出発点にすぎません。通関、州ごとの規制、小売業者の基準、広告審査など、FDA以外の壁が数多く存在します。


:FDA登録を済ませた日本ブランドが、州レベルの警告ラベル(例:カリフォルニアProp65)で足止めされ販売が遅れました。


対策:FDAだけでなく州ごとの規制や小売流通の基準まで含めた「包括的なコンプライアンス計画」を立てることが重要です。




誤解⑦:FDA対応=コストが高い



説明:FDA対応は無駄にコストがかかると思われがちですが、実際は「必要な範囲」に絞れば現実的な金額で進められます。


:すべての製品をフルスコープで弁護士に任せた企業は1,000万円以上費用をかけましたが、必要なのは数百万円レベルで十分でした。


対策:製品のカテゴリ・市場ターゲットに応じて優先順位をつけ、段階的にコンプライアンス対応を進めることでROIを高められます。




まとめ



FDAは「壁」ではなく「信頼を得るためのゲート」です。

正しいルールを理解すれば、むやみに恐れる必要はありません。

日本の強い製品を、安心してアメリカ市場に届けるために、誤解を解くことから第一歩を始めましょう。



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